主人公、荻野由佳は自暴自棄に陥っていた。
突然の肉親の死にめぐり合い、傷の癒えぬままに巻き込まれた
相続問題といった環境の変化は普通に育ってきた十七の少女には
耐えがたいものだった。家から飛び出し、死ぬことさえ考えていたときに
天使のように愛らしい幼女に出会う。人の心を見透かすような言動をする
かぐやという幼女に気味の悪さを感じつつも興味を覚える。
かぐやは父、彰吾に連れて帰りたいことを頼み、娘に甘すぎる彰吾は引き受ける。
由佳の立場としては自分の意向を全く無視されたわけだから反発するが、
人の心を見透かすかのような娘と親馬鹿の上に理想ばかり言うが、
それでも現実を知っている父親に興味を結局覚えついていくことにした。
道すがら彰吾は由佳にかぐやが「次期女神候補」だと告げる。
過渡期にはいった現代を新たに導く、女神になる運命の少女をその力が覚醒するまで
天使より育ててくれるように頼まれているのだと。
由佳は基本的に人を食った感がある彰吾の言葉を頭から信じることができなかったの
だが、
祖父との今までのことの和解、担任とのこれから将来のことの面談、
自分を心配する友人への説得という時に見え隠れするかぐやの女神としての片鱗、
そして事故を回避するといった力を見せられると流石に無視できなかった。
そんなある日3人の前に天使が現れる。すでに覚醒したから
連れて行くという天使に彰吾は別れ難かったが別れる事を決心するが、
かぐやは強行に反対する。かぐやは血の繋がりのない娘を我が子のように
大切に育てた彰吾の元を離れたくなかった。由佳はこの仲睦まじい親子を
引き離すのは間違っていると抗議するが天使は愛する人との
別れこそが女神になる最初の試練だといった。
かぐやは女神の資格を放棄した。彼女にとって世界と父親は決して等価ではなかった
のだ。
その決断は必ずしも間違いではない。少なくとも3人は幸せなのだから。
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