『ジャビエの旅人』あらすじ

 打活師という奇妙な術法を持つ医者が、とある砂漠のアバンタールという都にたどりついた。名をウォンといい、故郷で罪を犯し逃げ出してきた男である。
 彼はその才覚と人柄によってたちまちのうちに住民にうけ入れられたが、周辺の強都市に従属しきっている腐敗しきった政治に辟易していた。
 これはウォンがある種の思想を持ち合わせていたからであり、ついに同様の志しをもつ商人組織と行動をともにするようになる。
 しかし領主ハサットは無能でおそるるに足らないが、ひそかにその座を狙う親衛隊長ラカンシェの権謀術数は、じりじりと真綿で首をしめられるようなおそるべきものだった。
 そしてそれ以上に難題なのは、時をおなじくして他都市がアバンタールを攻め落とそうとしていることである。
 これにははるかに貧弱な軍隊で対抗せねばならないが、ウォンは軍務大臣パシャに兵法を教え、見事これをやぶらせた。
 同時に組織は民衆を蜂起させ、都市を制圧するにいたる。
 その混乱のなか、時流にのり領主たろうとしたラカンシェと、彼がその才を必要としたが思想を違えたウォンが対峙し、ついに剣を交える。
 結果ラカンシェが倒れるものの、ウォンは生き残ることの弊害をおそれ、死んだものとして都市を去る。
 つねに異邦人であると思いこむ彼は、そうしてまだ見ぬ人々を助けるべく、再び旅立っていった。



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